生徒に尿で汚れたトイレを素手で掃除させた教諭が懲戒処分に
熊本市立小学校の57歳の女性教諭が、2023年の1学期に行われた高学年の集団宿泊教室の際にトイレ掃除を担当していた児童2人に精神的苦痛を与えたとして懲戒処分を受けました。
その内容は『尿で汚れた床を“素手”で雑巾を使って拭き掃除をさせる』というもの。
他人の排泄物を素手で清掃させるというこの行為。
児童2人が受けた精神的苦痛は想像に難くないでしょう。
そもそも何故この女性教諭は素手で汚れた床の掃除を命じたのでしょうか?
女性教諭が素手で生徒にトイレの床掃除を命じた理由は?
報道では、女性教諭が生徒に素手でトイレの床掃除を命じた理由について詳細は報じられていませんでしたが、いくつか可能性について推察してみました。
- ゴム手袋がなかった可能性
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ゴム手袋がなかったため仕方なく素手でやるように命じたのでしょうか?
その可能性は低いように感じます。小学生が集団で宿泊するような施設のトイレにゴム手袋が設置されていないとは考えにくいからです。もし設置されていなかったとしても通常の衛生観念を持ち合わせていれば、ゴム手袋がないからといって無理に素手で尿の雑巾がけをさせることはしないでしょう。モップなどを使えば済む話です。
- ゴム手袋はあったが使わせなかった?
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ゴム手袋はあったものの、女性教諭の衛生観念が欠けていてゴム手袋の必要性を感じず、使わせなかった、もしくは、不衛生であることを承知の上で、児童に精神的苦痛を与える目的で命じた。後者であればとても悲しいことですが、前者の可能性もあるのでしょうか?
素手でトイレ掃除をすることを良しと考える人もいる?
久し振りの便きょう会は岩倉南小学校にて。今朝の7時過ぎ。懐かしい仲間の皆さんとの再会でした。 pic.twitter.com/azrgpqHjlp
— Koji Matsui 松井孝治 (@matsuikoji) December 9, 2023
なお「便きょう会」は京都に限らず全国各地ですでに実施されております。
— 西江仁德「新・動物記」シリーズ Nishie Hitonaru (@hitonarunishie) February 4, 2024
便器に顔を突っ込み、素手で2時間…トイレを磨き、心も磨く?「便教会」とは 「教育効果に疑問」「時代錯誤」と批判の声も(ABEMA TIMES)https://t.co/Zmcif5loSA
素手でトイレ掃除をすることを良し、と考える方も一定数いらっしゃるようです。
自宅のトイレならまだしも、不特定多数の人が使ったトイレを素手で掃除することに問題はないのでしょうか?
素手でトイレ掃除をすることは問題ないのか?
医療衛生の観点からは、「手袋を装着しての掃除をおすすめします」と星野先生。「手指に目に見えないような傷があった場合、そこから細菌が入り込み、感染してしまう可能性もあるので、素手での掃除は、精神論以外からすると、まったくおすすめできません」と断言した。
なお、トイレでノロウイルス等に感染するケースはままあるが、ウイルスは一般的に、「アルコール消毒」では死滅しきらないことが知られているそうだ。
引用:サイゾーウーマン 高橋一生も実践する「素手でのトイレ掃除」、医師が医療衛生面からの“危険度”を解説
衛生面の観点からは素手でトイレ掃除をすることはやはり問題があるようです。
衛生的に問題がなかったとしても、他人の汚物が手に触れてしまう可能性があるこの行為は精神的に苦痛を感じる方が大半だと思います。
自己責任で自分でやるならまだしも、他人にやらせることは問題と言えるでしょう。
ましてや今回のように、教師と生徒という上下関係がある中で、嫌でも逆らえない幼い児童相手に命じる行為は問題になって然るべきだと思われます。
まとめ
今回は女性教諭が生徒に尿で汚れたトイレを素手で掃除させて懲戒処分を受けた問題について、女性教諭がそのような行為を命じた理由を深堀しました。
本来であれば楽しい思い出となるはずだった集団宿泊教室で、簡単には忘れられないような苦痛を与えられた児童2人の気持ちを考えると、今回の問題はとても残念でなりません。
同じことが繰り返されないことを祈るばかりです。